なぜ病にかかるのか

慢性病の原因は遺伝子に合わない食事

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遺伝子に合わない食事・・・。私たちの遺伝子が適応できていない問題を歴史を追ってみていきましょう。

狩猟採集民は、収穫した食物をその日のうちに消費します。その食物の分配の際に権威や負債が生じることを防ぐために、狩人以外のメンバーに平等に、徹底的な「分かち合い」や交換のシステムを発達させました。

現在も社会に残存するコンゴのピグミーやカラハリ砂漠のコイサン人の社会にも同様の仕組みがあります。

7da6971b08e34edad3829a28668b62fe狩猟採集社会での平等主義は、人類がほかの霊長類との共通祖先から受け継いだ特徴です。群れをつくって生活を送る霊長類は、特定の土地を巡って争いをするようなことはありません。

それが農耕時代に入り、人が定住して暮らすようになると、土地や資源の管理意識が強まります。自分たちの土地に境界線を引き、それを共同で守ろうとする縄張り意識が芽生えました・・・・。

さらに人口が増えると、農耕のために管理する土地を拡大しなければなりません。そうすると集団内、及び集団間の争いが勃発します。実際に人間の集団間の争いで死亡した数を比較すると、狩猟採集民の平均値が1万人当たり200人に対し、農耕民は600人を超えることがわかっています。

現代社会の土地や資源をめぐるおびただしい暴力や戦争による死者数のことを考えると、すでに農耕社会時代にその「種」がまかれていたことが良く理解できます。人間関係がこれほど希薄で、ストレスフルな現代社会から見れば、狩猟採集時代の生活は、豊かな食物、固い絆で結ばれたネットワークと余暇の時間に恵まれた「人類史上最も豊かな社会」だったように思えます。

一方、現代社会では、パニック障害などの不安障害に悩まされる人が少なくありません。そうした症状を発症しないまでも、社会や将来に対して、漠然とした不安感が私たちを取り巻いています。こうした精神症状や心理現象も、私たちが過去に獲得してきた遺伝子と現代社会とのミスマッチと考えることができます。

近年の研究で、脳が本能的に恐怖を感じ取るメカニズムが明らかになってきています。恐怖にかかわるのが「セロトニントランスポーター遺伝子」と呼ばれる遺伝子、別名「不安遺伝子」です。

不安遺伝子には、遺伝子の組み合わせが3つあり、SS型、SL型、LL型に分類されています。そして、SS型から順番により不安を感じることがわかっています。ちなみに日本人は、もっとも恐怖を感じにくいLL型の占める人口比率が3%と世界で最も少なく、この意味では最も世界で恐怖を感じやすい民族とされています。

ともあれ、狩猟採集時代に結果的に生存に有利に働いてきたため危険に対して、過剰に反応する遺伝子は、私たちの中でずっと保持されてきました。それらが現代社会のストレスフルな環境に置かれたとき、しばしば過剰反応を引き起こします。その過剰反応が、現代人特有の多くの精神的な病気を生み出しているということができます。

現代社会では、私たちを取り巻く環境や文化が、恐ろしいスピードで変化しています。私たちの遺伝子が環境に適応するスピードよりもはるかに速いのです!私たちの基本的な遺伝子は、260万年前に始まった狩猟採集型に最適化され、ほとんどをそのまま保持されているのです。

現代病といわれる数々の慢性病は、遺伝子と環境の変化のミスマッチによって引き起こされます。メタボリックシンドロームをはじめとする生活習慣病や、心臓血管障害、骨粗しょう症、ガン(特に乳ガン、大腸ガン、前立せんガン)、多嚢胞性卵巣症候群(排卵が阻害されて月経異常や不妊になること)、妊娠合併症(妊娠糖尿病)、子癇前症(妊娠中に高血圧とそれに伴う蛋白尿が合併した状態)、精神病(うつ、統合失調症、自閉症)、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病)など、驚くほどの病気が、遺伝子と環境のミスマッチから生じています。

そして、このミスマッチを引き起こす最大の原因が、私たちの日常の食事なのです。

「私たちは、私たちが食べたそのものである」という言葉があります。

食べたものが、そのまま私たちを、かつ、また、私たちの病をつくりあげています。

遺伝子の不適応から起こっている数々の病気や症状を改善するためには、私たちの遺伝子に最適化した食事を摂取する必要があります。

     

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